君とのキスの意味
水野君、気付くかな?なんて思いながら、それでもいいかと、彼女を抱きしめた。

「また、ワイシャツを汚しちゃいました」

そう言って、水野君が顔を上げる。

「洗えばいいから」

と、愛しい想いのまま見つめる。

顔を近付けると、水野君が静かに目を閉じた。

彼女の柔らかい唇に、そっと触れて離れた。

「今日は、飲んでないよね?」

吐息が、熱を帯びる。

「はい・・・」

彼女の吐息も、熱を帯びている。

「じゃあ、全部覚えてて」

彼女が答える前に、唇を塞ぐ。

触れては離れ、角度を変えながら、何度も。

段々と、それでは足りなくなってくる。

自分の唇で、彼女の上唇、下唇をそれぞれ、やわやわと食む。

彼女の唇の柔らかさと、甘さを味わいながら、やべえ・・・止まらなくなったら、どうする・・・?なんて思っていた。

前回の事を思い出し、無理をさせないように、顔を少し離した。

すると、彼女が自分の手で、サッと口元を押さえた。

「ブシュッ!」

「っ!」

「ずびばせん・・・」

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