君とのキスの意味
からかった後は、物凄く警戒される。それは、わかるけど・・・

自分の気持ちでさえよくわからないのに、彼女の気持ちなんて、わかるはずがない!悩むだけ、ムダか・・・


─野球大会の日の朝。

様々なスポーツ関連の施設が集まった総合公園が、今日の会場だ。

自分の車で、ここまで直接来た水野君。よかった。この場所がちゃんとわかったようだ。

「おはようございます!」

元気よく挨拶をしたが、なんか、視線が俺だけを飛び越えてないか?

小竹君と歩き出した彼女を見て、俺はまた、絡んでしまった。

2人で言い合いをしながら歩いていたら、藤田さんと会った。

「ところで、お前達、付き合って・・・」

「付き合ってません!」

藤田さんの突然の発言に、即座に否定した水野君。

「「はやっ!」」

思わず藤田さんと声が揃ってしまった。そんなに慌てて、否定しなくてもいいだろうに・・・!なんとなく、ムッ!とする。気が付けば、自分でもよくわからない言葉を発していた。

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