君とのキスの意味
「いつの間に口説いてたんですか~?さすが!と言うか」

「宮前、違うんだ」

「白雪姫の事を狙ってる男、結構いるんですよ!でも、やっぱり“ 高嶺の花 ”てやつですよね!」

「宮前、誤解だから・・・」

「そういう相手をおとすんだから、やっぱり塚本さんには敵いませんね!」

なぜか、うっとりしたような顔をして話し続ける宮前。その視線は、全く俺を見ていない。当然、俺の否定する声も届いていない。

・・・イライラする。とりあえず、俺の話を聞けっ!!

俺の中で、何かのスイッチが入るのを感じた。

「宮前君」

「はい・・・」

俺の声のトーンが変わったのに気付いたのか、ようやく、宮前が俺を見る。

「宮前君、誤解しないでくれ。俺と、白雪姫・・・白石さんは、付き合っていない。事情があって、一緒にいただけだ」

「でも・・・」

俺の顔をジッと見ながら、宮前が反論をしようとする。

「宮前君、俺と白石さんは、付き合っていない。だから、宮前君が見た事は、誰にも言わないように。わかったかな?」

< 90 / 198 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop