君とのキスの意味
高野主任が、自信満々に言う訳だ。水野君の隣にいるのは・・・前に聞いた事のある高校の同級生かな?

自己紹介をして、3人で移動する。水野君でよかったような、やっぱり気まずいような・・・

3人で座敷に案内されると、高野・津村両主任がいた。

「今日は特別!」と、どこかでで聞いたようなセリフを高野主任が言い、水野君と千晶ちゃんの間に座らせられる。

初対面の女の子の事を、いきなり『ちゃん』付けで呼ぶのは、俺的にどうかと思った。が、今まで高野主任達が『千晶ちゃん』と呼ぶのを度々聞いていたせいか、意外と抵抗なく呼べた。

いや・・・そこに何の“ 想い ”もないから、抵抗なく呼べるんだ。

これが水野君なら・・・

“ 照れ ”だったり“恥ずかしさ ”だったり・・・水野君が、どう思うかだって気になる。いろんな“ 想い ”から、簡単に動けなくなってしまう。

そんな想いを抱えながら、チラッと水野君を見れば・・・なんか、固い。やっぱり、見えない壁を感じる。

俺は、そっと息を吐いた。

俺と水野君の間の、微妙な空気なんか関係なく、おいしいお酒と料理で、みんな盛り上がってくる。
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