君とのキスの意味
俺達はみんな、月末・月初の忙しさを乗り越えた所だし、いつもよりテンションが高めかもしれない。

俺と千晶ちゃんが初顔合わせだったので、俺達２人の事が、会話の中心となっていた。

相変わらず、俺の恋愛に関しての『個人情報』は保護されるはずもなく、どんどん千晶ちゃんの前に晒されていく。

千晶ちゃんは、高校生の時の話もしてくれて、彼女達がなかなかおもしろい子達なんだと、さらに実感した。

考えてみれば、水野君がアルコールを飲んでいる飲み会で一緒になるのは、初めてみたいなものだ。

前回は、あの歓送迎会だったし。

本人が言ったように、俺なんかよりずっと酒が強い。途中から、高野主任に勧められた日本酒の熱燗を、千晶ちゃんとおいしそうに飲んでいる。熱燗は、初めて飲んだと言っているけど、どうやら口に合ったようだ。

「塚本さんも、いかがですか？」

「ありがとう。だけど、遠慮しとく。俺、前に日本酒で悪酔いした事があるんだよ」

千晶ちゃんが勧めてくれたけど、やめておいた。

水野君も千晶ちゃんも、酒が強いなあ・・・なんて感心して見てたけど、だんだん様子が変わってきているのに気付いた。

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