空に舞う桜
「さて、早速本題に入らせてもらうが」
山崎さんの言葉に、私は少し体を強張らせる。
「君は、本当に未来から来たのか?」
「……はい」
どうして、こんなことになったのかは分からないけど、私が時代を間違えてしまったのは確かなこと。
だからと言って、照明できるものなんてないけど……
「そうか。
何か、照明できるものは持っているか?」
「無い、です……」
そう言うと、山崎さんは腕を組んで考え込んでしまった。
「……佐渡、といったな。
お前、これから先どうするか見当はついているのか?」
そんなもの、ついているわけない。
私はブンブンと首を横に振った。
「そうだよな、そもそも時代が違うのだから、頼れる人も場所も、無いよな……」
「はい……」