空に舞う桜
明るくて、元気な彼女だけど、行動が少し豪快な所があって、時々困る。
「それで、かわいいかわいい千里ちゃん。
昨日の告白は上手くいったのかしら?」
美咲ちゃんの言葉に、私は固まってしまった。
「……千里?」
私は、少し俯きながら、小さく呟いた。
「……フラれちゃった」
「え……」
「……私みたいな、何を考えてるのか分からない子、苦手なんだって……」
そう言うと、風が吹き、私の長い髪と美咲ちゃんのウェーブがかった髪を揺らした。
あ、どうしよう、また泣いちゃいそう……
私は、涙を隠すために、パッと顔を上げて、無理やり笑顔を作った。
「でも、大丈夫だよ」
「千里……」
珍しく、美咲ちゃんが眉を下げ、とても悲しそうな顔をしていた。
駄目だ、私が悲しんでる姿を見せたら、美咲ちゃんを困らせちゃう。
私は、笑顔を崩さずに、美咲ちゃんの手を取った。