空に舞う桜
それに、山崎さんの言ってる言は正しいと思うし……
キュッと、着物を握りしめた。
「昼間……土方さんに何を考えているか、分からないと言われました」
それから、お昼の状況を説明した。
話している間、山崎さんは何も言わずに聞いてくれた。
「なるほどな。
まあ、正直、俺も副長と同じことを思っていた」
「えっ?!」
山崎さんにも思われていたなんて……
ちょっとショックだ。
「ただ、何も考えていないわけではないと思っていた」
「え……」
「きちんと考えているのに、なぜ言葉にしないのか、俺は不思議だ」
そんな風に、思ってくれてたんだ……
なんとなく、目を反らしたくなって、俯いた。
……ちゃんと、話そう。
彼の、目を見て。
私は、顔を上げた。
「あの、山崎さん。
ゆっくりになってしまうと思うんですけど……私の話、聞いてくれますか?」
「ああ、分かった」
「ありがとうございます」
「そうだ。
せっかくだから、茶でも入れてゆっくり話そうか」