空に舞う桜
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お父さんの仕事の都合で、私はある小学校に転校した。
もう、仲良しのグループは出来上がっていて、私は1人で過ごす時間が多かった。
そんな中、あるグループの女の子達が、私に話しかけてきてくれた。
『千里ちゃん、あたし達のグループに入りなよ』
凄く嬉しかった。
ひとりぼっちだった私を、仲間に入れてくれたから。
4人組のグループで、中心人物の子が私に声をかけてくれた。
それからは、いつも5人一緒だった。
お昼の時も、休み時間も、放課後も、ずっと一緒。
沢山の話をした。
趣味のこと、家のこと、好きな人のこと……
だけど、ある日。
『あれ?』
いつの間にか、1人減っていた。
『ねえ、あの子は?』
他の3人に聞いても、彼女達は何も言わなかった。
不思議には思っていたけど、私も暫く放っておいた。
でも、見ちゃったんだ。
放課後、彼女達が寄ってたかって、その子に酷いことを言ってるのを。