空に舞う桜
『なにそれ、正義の味方ぶってるの?
気持ち悪い』
とても冷たい、言葉だった。
『え……』
『いつもあんまりしゃべらないくせに。
こんな時だけ、ベラベラしゃべって、調子のんなよ』
『後から入ってきたくせに』
それきり、彼女達が私に関わることはなかった。
誰も、私に手を差し伸べてはくれなかった。
私は、また独りになった。
その時、気付いた。
大事なのは、自分の気持ちや考えてを伝えることじゃない。
大事なのは、その場に合った言葉を言うことなんだって。
それが、独りにならない方法なんだって。
それから、私は少しずつ口を閉ざすようになったんだ……