僕はそれでも恋をする
でも、遊園地かぁ……。
お菓子持っていこうかな。
あ、あとはお弁当。それから水筒と……って。
遠足みたいじゃないのこれ!
柳瀬君……どんな女の子が好きなのかなぁ。
好きな子、来るのかな……。
「なっちゃーん! お弁当たーべよ!」
4限が終わると、クラスメイトのチトセちゃんが駆け寄ってきた。
「あれ? ミカちゃんと食べないの?」
いつもはミカちゃんと食べてるのに、私に声かけるなんて珍しい。
「えっへへ、なっちゃん来るんでしょ? 遊園地! だからその前に色々と語りたくて!」
え? 遊園地?
もしかして、5人の1人はチトセちゃん?
「……うぅぅ」
もう私は立ち直れないかもしれない。
「……なっちゃん? どうしたの」
田辺千都世ちゃん。
この子は、クラスの人気者で凄く可愛い女の子。
月に何人から告白されているか驚愕してしまうほどモテる女の子。
柳瀬君の……好きな子?