僕はそれでも恋をする
結局私と柳瀬君が隣同士に座ることになった。
隣に柳瀬君がいるってだけで、心臓がドキドキしてうるさい。
でも、柳瀬君はそんなのどうでもいいんだろうな。
さっきから顔を青くして震えてる。
こういう所も可愛いんだけど、私に手を握られたって嬉しくないよね……。
はぁ……。
「楽しみだねー! もうすぐだよおっ」
「だな! ジェットコースターなんて久しぶりだ」
あー……高山君とチトセちゃん、楽しそうだなぁ。
なんで2人はあんなに仲良く出来るんだろう。
私なんか、自分から行くことすら怖くてできないのに。
そう思っていると、突然誰かに手を握られてドキッとする。
「――っ!? ……や、柳瀬、君……?」
びっくりした。
私の右手を掴んだのは、柳瀬君だった。
な、なんで……。