僕はそれでも恋をする
勝負服はメイドさん!


「――なにこれ」


とある朝、学校に来た私の机にリボンのついた服が置かれていた。


しかもそれは丁寧に透明なビニールで包装されていて。



「あ、おはようナギ。それあんたのやつね」


「……はい?」


これをどうしろと?


「それ、男子があんたに着てほしいって」


…………は?



「はぁぁぁぁ!!!?」



ちょっと待って?


男子が私に? どういう嫌がらせ!?


「なっちゃあん、おはよう!」


「チトセちゃん!?」


廊下からスキップするように教室に入ってきたのは、黒と赤チェックのメイド服を着たチトセちゃん。


しかも、レースのカチューシャまで。


「えっへへー! どう? 似合ってる?」


似合ってる……



てそうじゃない!!


「おかしいよ色々と! ここ学校!」


なんでメイドなの!!


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