僕はそれでも恋をする
「なーに言ってるの! あたしとなっちゃん、クラス代表でメイド服着たまま挨拶運動するんだよ」
「は!? 何そのアニメみたいな話!」
挨拶運動!? メイド服!?
……なんで、私が?
「えー、なんで渚なの。別に渚じゃなくていいじゃん!」
私の思いを言ったのは、教卓に両腕を置いて頬杖をついている春人。
むっとして言った春人。
こ、これって、私のメイド服を他の人に見られるのが嫌ってこと……だよね?
なんて自信過剰なんだろ。
そうだよ! 私より、他に可愛い女の子はたくさんいるのに!
「投票の結果だから仕方ないだろ春人。諦めろ」
むしろ春人に着て欲しいと思う私は異常なのかな。
いや、でもきっと可愛い。ふふ。
「ほら、早川さんもメイド服着たそうじゃん。幸せそうな顔してる」
「へ?」
「……そっか、渚そういう趣味が」
「え? いやいや!! 全然違うから!!!」