切れた・・絆
•••家を出る
玄関があき、心が顔を出した。
私の鞄をみると
顔を歪めて‥‥‥
「出ていくのか?」
と、訊ねたから
「私は、必要ないでしょ。
アメリカから戻ってから
ずっと、おかしかったよね。
嫌なら、なぜ式をあげたの?
なぜ、一緒に暮らしたの?
私は、心の·····なんだったの?
‥‥‥もう·····疲れ·····た。
心は、その好きな人と
暮らしたらいいよ。
私の物は殆どないけど
もし、あっても全て捨てて。
指輪は、テーブルの上に置いたよ。」
と、言うと。
「俺が、愛しているのは佳希だけだ。
それは、忘れないでくれ。」
と、泣きそうな顔で言う心
だけど·····
「ごめんなさい。
心の全てが信じられない。
私の両親には、
私から話しますが、
心からも言って。」
「··っ·····わかっ······た。」
「さよなら。」
と、言うと。
心は、私を抱き締めて
愛している、愛してる。
と、何度も言った。
私は、心の手をほどき
鞄を持ちマンションをでた。
車に乗り
まだ、早かったが病院に行き
駐車場に着いてから
実家に電話すると、
母がでた。
「あら、佳希、おはよう。
朝から、どうしたの?」
「おはよう、お母さん
電話で、ごめんなさい。
いま、病院の駐車場に着いた所。
私、心とは、お別れしたから
心のマンションも出たから
住む所が決まったら、
また、連絡するね。」
「えっ、どういうこと?」
「詳しくは、本人に聞いて欲しいけど
心には、好きな人がいるみたい。
マンションにも、帰って来ないの
なら、私は必要ないでしょ‥‥
だから。」
母は、
「何てことなの。」
と、カンカン。
「また、連絡するね。」
と、言って電話を切った。