恋の眠り姫は夢心地―キスは優しく―





やがて、沈黙が2人を再び包んだ。






ボーっと前を向いて座っていると…


今までハッキリ見えていた景色がいきなりボヤけて見えた。






「眼鏡もない方が可愛いぞ」




そう言われた事にハッと我に返り顔を両手で触った。





………――眼鏡がない。




バッと横を見ると、少しボヤけて見える平川が私の眼鏡を持っていた。






「……ちょ、ちょっと眼鏡返しなさいよ!!!!」




「うわッッ」






………………ドサ――……………。








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