恋の眠り姫は夢心地―キスは優しく―


「じゃ、ゆいゆい私は帰るね~。
ちょっとゆいゆいの顔見に来ただけだし」




そう言って、そそくさと玄関で靴を履く優実チャンの手を掴み



「…優実チャン…まだ帰らないで…
もう少し居ようよ……」


と小声で話かけると




「…なんか、お邪魔虫っぽいし」



と、ポンと肩を叩き帰っていった。





――――…優実チャン



………―どうせなら、平川も連れて帰って欲しかった…



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