生徒に恋しちゃいました
俺は去年も今年も文化祭のメインとも呼べるイベントに参加していた。

「まぁね。2連覇中の俺が出なかったら盛り上がらんでしょ。
逃げたと思われんのも癪だしなー」

「おー、今年も自信あり?
けど一年にすっげー美形がいるって噂だぞ。 それでなくても三年は不利だしな」

「ライバル登場か〜、楽しみだな。
前人未到の三連覇、達成したら何か奢れよ」

「いいよー、俺のサインやるわ」

「世界一いらねぇな」

よっしーと下らない話をしつつ、下駄箱でローファーに履き替える。

「そーいやさ、実行委員会で違うクラスの奴らに桃ちゃん先生いいなって言われたぞ」

・・・何だよ、それ。

「そりゃまぁ、クマとかに比べりゃむさくなくていいかもな」

クマは隣のクラスの担任でアダ名のとおり、熊のような風体の体育教師だ。
いるだけで温度があがりそうに暑苦しい。

俺がそう返すと、よっしーは違う違うと言って、苦笑した。

「隣のクラスの杉下が好みのタイプなんだと。 俺はもっと色っぽい方がいいけど、あいつロリ系好きだからなー」

「ふーん、変わった趣味のやつもいんだな。 じゃ、俺はチャリだから行くわ。
また明日な」


「おー、明日な」

よっしーと別れて駐輪場に向かう。
寮はチャリで10分のところにある。
若干面倒だけど、学校の敷地内にあるのも監獄みたいで嫌な気分だからまぁ良いかと思ってる。


・・・杉下ってどんな奴だ?
一応、明日確認しとくか。






















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