生徒に恋しちゃいました
ワイン色のアイシャドウにピンクベージュの口紅を塗った桃子センセイはいつもより大分、大人っぽい。


俺は桃子センセイを鏡の前に立たせて、
後ろからドレスを当てた。

「あ、意外と似合うじゃん。 せっかくだし着てみる?」

「いや、全然似合わないから。遠慮しときます」

「そう? まぁ、桃子センセイはその地味なスーツ姿が一番可愛い気もするから、いっか。

メイク、ありがと。悪くないし、俺もこれでいくわ」

「うん、結城くんならきっと似合うよ」

「けどなー。今年は背も伸びちゃったし筋肉ついてきたし、連覇は無理かもな〜。
一年にすっげー美少年が入ったらしいし・・・」

「女装コンテストが名誉なのかはちょっとわらかないけど、頑張ってね」

「桃子センセイがキスしてくれたら、頑張れるかもな〜」

「もうっ。いい加減、先生をからかって遊ばないでっ」

「・・・からかってるつもりは無いけど」


「なに? 何か言った?」


「んーん、何でもナイ。
よっしーが怖いから、そろそろ教室もどろっか」
















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