お姫様は初恋中!?



「……」


「…どうしたの?」


蓮華が黙り込んでしまった


「…宙…と、何かあったの?…」


一言なのに『宙』という言葉は私の心音をかき乱すのには十分で


今度は私が黙ってしまう


…と言うより、言葉が見つからなかった



長い沈黙を破ったのは蓮華だった


「…やっぱり…」

「…え?」

「やっぱり夏祭りで何かあったのね?」

「…っ」


確信を持った言い方だった


やっぱり…という事は、蓮華は何かを知っているという事だろうか



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