愛の贈り物
…俺は須賀屋に嘘をついた。りさこと付き合ってからはキスはしてない。


それは本当だ。

…俺は付き合う前にりさことキスをした。あの『愛の弾丸』がりさこの心に命中した時に…。

俺はおちゃらけな須賀屋がなんで、あんなことを真面目な顔で聞いたのか少し気になった。

次の週の月曜日。

俺は朝から不安だった。

(りさこ、怒ってるよな。須賀屋は怒りがおさまるまで待て!って言ってたけど、待てない。今日、謝ろう。土日、りさこの家に電話しても出なかったし。……でも、話しかけて、無視されたら、どうしよう……)
俺は学校へ行きながら、りさこのことを考えていた。
前にりさこと須賀屋が歩いていた。

俺は2人の所まで走った。
「須賀屋、おはよう」

「お〜たかっち〜!おはよん!」

「りさこ、おはよう」

「………みや、行こう」

「えっ!……わかった」

りさこは須賀屋と先に行ってしまった。

俺はりさこに挨拶を無視された。

俺は不安が的中して、落ち込んだ。

俺は1人で学校へ行った。
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