世界で一番ソラに恋した。

五、雷雨。

「あーあ。まさか月曜のテストが金曜に帰ってくるとは思わなかったよな」
「めっちゃ憂欝よね～」

「え、お前、憂欝とか難しい言葉よく知ってるな」

「馬鹿にすんなし！」

ゲラゲラと笑ったり、肩を叩いて怒ったふりをしたり。

放課後、皆で近くの商店街を歩くだけでわくわくと楽しくなるから不思議。

前から、話の話題はサッカー部の誰と花火大会に行くかと盛り上がっていた愛に琴音に沙希たちは、化粧にも気合が入っている。

思い思いの男の子の隣で、キラキラした笑顔向けて話しているし、サッカー部たちもまんざらではなさそうだった。


金曜、放課後。
約束していた通り、テスト明けで皆とカラオケに行くことになった。

私と奈菜は並んで皆の後を歩き、先頭をソラ君と久保先輩が歩いている。


「ねえ、カラオケの後、浴衣買おうね。駅前のビルで浴衣の特設会場ができてるってよ」

「流石、花火大会に備えてるってことだね」