世界で一番ソラに恋した。
「その場に居なくても、分かるよ。見てなかったとしても、私はあんたの嘘が分かった。大和先輩はそんな事をするような人じゃない。だから、アンタのその嘘、すっごくムカついてる。絶対許せないし顔も見たくない。二度と話しかけないで」
「駄目だって、奈菜、もうこれ以上は関わらないで行こう。すいませんでした。お騒がせしてすいませんでした」
奈菜を引きずるように外に出ると、生徒会長はまだ呆然とこっちを見ている。
「あんた、見た目とか外聞とか気にして取り繕って、――何も見てないでしょ。大和先輩の外見で判断した、その人を見て態度を変える腐った根性、本当にキモイ」
「なっ 奈菜ってばー!」
カラオケから出て、まだ暴れてる二人と押さえるサッカー部と泣きだしそうな愛達が待っててくれていた。
商店街にあるそこまで大きくないカラオケだ。
その外で騒いでいても、お店の人に迷惑がかかってしまうし、
まずは二人に落ち付いて貰いたかった。
「しかたないか。皆を案内しよ。うちのバイト先へ」