世界で一番ソラに恋した。


「でも、生徒会長って同い年だよね?」

「ん。だから、母さんとその再婚相手の人は、同時に父さんの子を妊娠したらしいよ」


「がっ!?」

思わず、素っ頓狂な声が出てしまった。

「ぷ。分かる。俺も理解するのに三日ぐらいかかった」

「私、ちょっと理解したくないな。そんなの」


「でも、アイツの方が誕生日が三カ月早い。だから、父さんの財産は全部アイツが継ぐ、後も継ぐって、毎日のようにアイツと新しい母親が五月蠅くて五月蝿くて――家に居場所もなくて」


「後を継ぐ?」

「ん。家がちょっと、な」


「また秘密にする!」

これ以上、何を隠しちゃうって言うんだろう。



「えーっと、不動産? マンションとか数件持ってる感じ。で、地元の児童サッカーのスポンサーとかしてるから俺も小さい頃からサッカーしてて……」


「うん」


「サッカーは嫌いたくないけど、どうしよっかなって迷ってる感じ」
< 118 / 190 >

この作品をシェア

pagetop