世界で一番ソラに恋した。



「酷い雷雨ねえ。通り雨かと思ったのに」

家に帰ると、玄関でずぶ濡れの私とソラ君を見て、うちの親がタオルを持って来てくれた。


「ぎゃー! ソラ先輩っ やっべ、俺の服、着てください!」

パンツまで濡れて、苦笑していたら、二階から反抗期のはずの灰人が駆け下りてきて、新品の下着まで持って来ていた。


灰人は、私の身長を奪ったぐらい大きいし、ソラ君も大きいから、服は丁度良いみたいだった。


「それ、姉ちゃんが俺にくれた奴なんで、先輩が着てください」

「ちょっ どれ?  あー! ひっどい、もう買ってやらないからね!」


灰人が筋トレ始めるといって、動きやすい部屋着を探していたから、誕生日に買ってあげたのに。




「白Tで、背中に『サッカーラブ』って、あゆ、趣味凄いな」

「ソラ君まで酷い!」
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