世界で一番ソラに恋した。


ぼっ


本当に顔から、ぼっと燃え上がる音が飛び出してきそうなほど、一瞬で沸騰してしまった。


は、反則だ。そんな可愛い顔で言うのは駄目だ。


ドキドキ、する。
激しい動悸、眩暈、息切れ。

なんてことだ。

恋って風邪と同じ症状だ。



「あゆ、どうなの?」

「姉ちゃん」

意地悪気に、さらに聞いてくるソラ君に、ニヤニヤとするむかつく灰人。

あああああ。
恥ずかしいのに、口元がへらりとだらしなく緩んでしまう。


「彼氏だと嬉しいな」


素直にそう認めるしかなくて、声が震えてかすれて散々だった。





「わ、私の彼氏って、その、うわーーーーーーーーーーー、うわーーーーー」
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