世界で一番ソラに恋した。


「俺はあゆの身長なんて気にしたこと無いし、可愛いって思うから気にすんなよ」

「うん」


「俺の彼女は、あゆだけだよ。一生、永遠に」

照れくさそうに笑ったソラ君。

そのはにかんだ、ちょっぴり頬を染める笑顔。

私はそっちの笑顔の方が好き。ずっと見ていたい。


だから、思う。


ソラ君が苦しいと思うのに、なんであの生徒会長やソラ君の両親は放ったらかしなんだろうって。


そう思った。



「あら、灰人もソラ君も眠っちゃったの?」


片づけを終えたお母さんが、エプロンを外しながらこっちへやってきた。

ソラ君は灰人が眠るソファと向かい合ったソファにうつぶせになるように眠ってしまっていた。

てか、二人ともポーズが一緒だ。

思わずお母さんと笑ってしまう。


お母さんは灰人に、私はソラ君にタオルケットをかけた。


外はまだ、雷がゴロゴロと鳴っている。


「ねえ、灰人の入ってた小学校のサッカーチームって、ソラ君のお父さんがスポンサーにいた?」
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