世界で一番ソラに恋した。
ソラ君が自転車を漕ぎ、私が後ろにしがみつくように乗った。
そうしたら、校門の前に人だかりができていた。
「あんたらここら辺で降りておかなきゃ怒られるよ、先生に」
「菜奈」
「嫌だねぇ。成績表が郵送なせいで逃げられないもんねぇ……あーテスト帰ってくる……」
菜奈がバッグを振り回しながら校門に向かったので私とソラ君も降りて歩き出す。
「え、これ何?」
カバンを振り回す手を止めて、菜奈が怪訝そうにその人だかりに入っていった。
ソラ君が自転車を停めに行ったので菜奈に近づくと、
人だかりはサッカー部と久保先輩、そして先生と生徒会長だった。
「大和先輩……?」
「俺がカラオケ店で暴れていたと生徒会長様が先生たちに証言したらしい。先生たちと朝からお出迎えってか」