世界で一番ソラに恋した。
「お前が俺になんて言おうとしたか……それをこんな人だかりで言えばお前の印象しか悪くならないと思うけど?」
口の端だけを上げて笑うソラ君は……私に好きって伝えてきた表情からは想像ができないほど冷たい瞳だった。
「では詳しくは生徒指導室でだ。久保、佐崎、……と佐崎。来い」
先生たちが三人を指名して中に戻ろうとしていたが、
ソラ君は生徒会長を睨み付けていた。
「もし大和先輩の受験に響いたらお前ぶっ殺す」
「ふん。父にも見捨てられたくせに」
舌打ちした生徒会長はいつもの皆が格好いいと騒がれる姿は微塵もなかった。
「ちょっと待て。色々とおかしいだろ」
グラウンドの方から続々と先輩方がやってくるのが見えた。