世界で一番ソラに恋した。


爽やかだと騒いでいた皆も遠巻きに見ている。


生徒会長は爽やかで格好良いのに、ちょっとだけ人を寄せ付けないというか壁一枚距離を置いているようだった。

だから、本当の生徒会長を知らない人ばかりで、庇うのを迷ったのかもしれない。



「じゃあ、もうこの話は良い?」

菜奈が先生たちに聞きながら、大和先輩の腕に手を回した。

そして耳元で何か囁くと、先輩は頷いて満更でもなさそうに笑った。



もしかしたら、生徒会長はソラ君云々じゃなくて菜奈を奪われたショックからの復讐だったのかもしれない。


ヒューヒューだの、菜奈を俺も狙ってたのにという言葉が飛び交う中、ソラ君への暴言についてはうやむやになった。
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