世界で一番ソラに恋した。


「わ、私にキスしたのも、花火大会に行こうって言ってきたのも、た、ただの思い出作り?」

ソラ君の言葉に、心が、身体が震えていく。



今日、テストも帰って来て数学の追試があって、夏休みの宿題に追われて、

二学期に教室の入ると、ソラ君だけが居ないってこと?



「違う。俺、――1日でも早くあゆともっとこうして会ってたら――きっと行こうなんて決めなかった」
「それって、サッカー部や久保先輩には」

ソラ君は苦しそうに目を閉じた。


「誰にも言ってない……」

「――!?」


誰にも言わずに、二学期には此処から出ていこうって思ってたの?

「誰にも言ってないし、今日みたいに俺を庇った奴が悪くされるのも」


「ソラ君の馬鹿!」
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