世界で一番ソラに恋した。
ポカンと見つめているソラ君のお父さんは、急にクシャクシャな顔で泣き崩れた。
手の缶ビールも凹んで情けない姿になっている。
「男としてはお前の尊敬する人間にはなれなかったが、それでも、父さんは、父親として、お前を愛してる。嫌いになんてなれない。どう思われようとも」
泣きじゃくるお父さんを見て、ソラ君は振り返った。
アンタ、とか
汚い、とか、
許せないとか、
ソラ君がいっぱい言った言葉に傷つきながらも、
お父さんは愛してると、いってくれた。
「ごめん。……父さん、ごめん。……ごめんなさい、嫌いになって――ごめんなさい」
ソラ君は、泣いているお父さんに近づくことは無かったけれど、でも、ぐちゃぐちゃな考えの中、一滴の光が見えた。