世界で一番ソラに恋した。
「俺、一生、あゆに敵わない気がする」
「敵わないって、あはは」
「あゆ――凄いよ。俺にいつも元気をくれる。あゆを俺は一生大切にしたい。ずっと、――ずっと俺があゆのとなりにいたい」
ベンチに置いていた手が、重なった。
丁度その時、カレーを持った店長がこっちを見て、また中に引っ込みソアを見上げたのが分かった。
だから、私もソラ君も、
そのタイミングで打ちあがった花火に隠れるように甘くキスをした。
ソラに次々と上がって行く、色とりどりの花火を皆が見上げている。
だから、私とソラ君がキスをしていることに誰も気がつかなかった。