世界で一番ソラに恋した。
「昨日?」
「一生懸命、お日さまに手が届きそうなほど両手を上げて身長を伸びろって魔法を使っていた時」
「お願いだから、それは忘れて」
「やだ」
ソラ君は意地悪な笑顔を貼りつける。
「どんな小さなことでも、あゆは一生懸命なんだなって今日一日目で追ってたの気づいてた?」
「気づいてなかった、です」
「屋上へ逃げ込みたいぐらい暗いことがあったけど、今はあゆに救われた。今日は一日ずっとあゆを目で追っていたのに、気づいてなかったろ?」
ずっと目で追っていた?
気付かないと言うか――今日はソラ君の方を見ないようにしていたから尚更気付けなかった。
なんだかくすぐったい気持になる。