世界で一番ソラに恋した。
「俺もまだ言えない。ってか、誰にも言いたくないんだ。知ってしまったサッカー部の奴らには迷惑かけちゃったし」
困ったように笑うソラ君は、そう言うと首を傾げる。
「だから俺だけがあゆの秘密を知ってしまっても誰にも言わないよ。断言できる」
だから―――。
ソラ君は続けてそう言う。
「俺の秘密はまだ内緒にさせて」
笑う。笑う。笑う。
なんで?
何でソラ君は笑うんだろう。
悲しそうに笑うってことは、悲しいことがあるからじゃないの?
無理に笑わなくていいのに。
それも秘密なのかな?
「分かった。でも私はおまじない終わらせたらいつもすぐに帰ってたけど、ソラ君は?」
「俺はここに学校が締まるギリギリまでは居たいかな」
「そう。じゃあ、鍵は……ソラ君に渡すね?」
おずおずとそう言うと、はにかむようにソラ君は笑った。