世界で一番ソラに恋した。
家族とご飯を食べて、

弟とテレビを見ながら奈菜とLINEして、


お風呂に入ってふと思う。

今、ソラ君は何をしているんだろう。

明日には消えてしまいそうな、儚い雲みたいな、透明に近い白見たいな、

彼が今、何をしているのかというより、

今、ちゃんと家に帰っているのかのほうが気になる。


『ソラ君、数学は得意?』

髪を乾かしながら彼に問う。

メッセージを送ったけれど、LINEはなかなか既読がついてくれなかった。

時間は22時。

もう眠ってしまったとは考えにくいけれど、携帯を見ていないのかもしれない。



音がするんだ。

ぽとりと。

私はその音の正体が知りたくて、ソラ君にLINEしたのに。


その答えはまだ分からないままだった。
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