世界で一番ソラに恋した。
「早く言ってよ。飴ならあるよ。ジュースは?」
「お腹に溜まれば何でも嬉しい!」
天の助けに導かれ、私は奈菜の林檎ジュースに飛びついた。
「あーあ」
あーあ?
その声に振り返ると、ソラ君が私を見て苦笑していた。
あ―なって何!?
私は!
私は、ソラ君からLINEの返事が来ないかなって携帯を握りながら眠ってたら、電池が亡くなっててアラーム鳴らなくて遅刻したのに!
前の歴史は声がうるさい先生だったから良かったけど何回は空腹でお腹がなったんだから。
「あゆ、アンタ、すっごい顔でソラを睨んでるわよ」
「うー。ちょっとね。てか、ソラ君、あーあって何?」
言いたいことは山ほどあるけど、我慢した。
奈菜の前だからね。
「飲むものって、結構、腸を流れる時に鳴るよ」
「えええ!?」
「次の時間の国語は先生付きの自習だよ。大丈夫かなって」
ち―ん。
大丈夫じゃない。