世界で一番ソラに恋した。

『あゆ』

「その代わりに、だよ。私の秘密も言わないでね？　屋上でのやつ。私だって言えない秘密があるんだから、ソラ君の秘密を言われない限り探らないよ」

『……』

無言になってしまったから、もしかしたら違ったのかな？

これは私がもやもやしていることをただ愚痴ってしまっただけになるのかな？

ちょっと申し訳ないけども。

「ソラ君？」

『あゆってすげーな。俺の事、いつからそんなに分かってくれてんの？』


――いつから！？

「や、全然分からないから、聞くのが怖い、とかかも？」

『はは。電話してんのにあゆが慌ててる姿がすぐに思い浮かぶ。俺も、だ。
俺ももっとあゆのこと、知りたいなって思う。今、すげー思ってる』


電話の向こうのソラ君が笑っているのが私でも想像できたよ。

でも、その笑顔が零れて泣き出してしまいそうなのか、本当に嬉しそうに笑っているのかは私には見えないんだよ、ソラ君。