世界で一番ソラに恋した。

二日目のテストが終わって、三日目は二教科で、しかも私の得意な教科だったから屋上へ行って思いっきり背伸びをした。


「伸びろおおおおおおおお」


いい加減、牛乳もにぼしも食べて、好き嫌いもしていないし、おまじないも欠かさずやっているんだから、少しは成果が出ても良いと思うんだけど。


「あれ? ……来たんだ」

給水タンクの上で両手を上げていた私を見て、カバンを置きながらソラ君もやって来た。


「あ、うん。昨日も来たよ」

「……ふうん」


ソラ君は折り畳みの机を取り出すと給水タンクにくくりつけた傘の下に入り、下敷きでパタパタと仰ぎ出した。

「ソラ君?」

「昨日、あゆ怒ってたのに、今日はそれってちょっと酷くね? 俺、どうやって謝ろうか色々と悩んだのに」

「え……」

給水タンクから降りてソラ君の方を見ると、拗ねたようにそっぽを向いて頬杖したまま勉強道具さえだしていない。

「あ、あれは、ソラ君が酷いんだよ! 大体、私が何で起ったのか分かってなさそうだし!」
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