世界で一番ソラに恋した。


「何も見せてくれないのに、――ソラ君の馬鹿」

嬉しい、大好きってソラ君の胸に飛び込められたら、どんなに嬉しかったか。

でも、ソラ君の事が何も分からないの。
影がある笑顔、――いっぱい謎を散りばめて、でも平気そうな顔で、傷付いた顔で、笑って誤魔化している。


そんな、私には晴れの日しか見せない様なソラ君は、これから先も私に、そんな姿しか見せないんじゃないかなって思う。

曇り空も、雨の日も。
雷鳴が轟く台風も、


――真っ暗な欲しの無い夜も。


私はどんなソラ君でも受け止めたいのに。
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