甘く大切な君だけの王子でいたい
深山、あの子気がついたけどな、目を離せばいなくなりそうだったから、安定剤打った、入院費が払えないってな、泣いたんだよ、何故病院なんかにってな、お前どうする?」

「どうするってそんなもん親が払うんじゃないか?」

「それがな、天涯孤独なんだとよ、施設から、でても奨学金もらえないと、ホームレスするしかないって泣いてたぞ」


病室に行くと、洋服に着替えていた

「君は、死にたいのか?」

「だって、いつまでも寝てたら
加算されるし 支払いが出来なくなる、今なら蓄えで払えるから、見逃して・・・・」

「俺が立て替えるから、出世払いいいな?」

首を振り、ただ一言

いや・・・・高校にも通いたいし


「通わすから、ちゃんと治そ?」



いつでも逃げる事はできる
「わかりました・・・」


いい子、いい子って頭をぽんぽんと撫でた。


深山、柚子さん今度は食事ストライキしてるが、なんでここまで意地になるんだ」

「決めた、今度と言う今度は・・・」

何故、意固地になるんだ?
病人は病人らしくしてくれ


「こんなわがままな患者初めてだ、退院したら俺のマンション行くか?連れて帰るから、心配するな、いいな?」

「身分証明できない私をそこまでできるっておかしいんじゃない?笑っちゃう、いつも油断させて体だけ求めて捨てられるのがおち、出ていって、消えて・・・・」


あぁそうかい?消えたらいいんだな?もうここには来ないけどいいな?

まだ本調子ではなかったけど
お礼と入院費を布団の上に

柚子は消えた



「深山、お前なに言ったのか?いなくなったぞ、今動いたら・・・」

「それでも退院したかったんだろ?せいせいする、安心して診療できる」

「お前本気か?じゃあ何故連れて来たのか?」って深山の頬にパンチが入った。


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