甘く大切な君だけの王子でいたい
俺たちの口からは何も言えない
笹野に聞いてくれって、口を濁した。
「蓮さん帰ろ、気分悪い」
「そういう事だから、裏でごそごそするなよ」
「柚子はピュアなんだからな、話があるんなら、病院で聞く、柚子に聞かせたくないから・・・・」
「みんなして優里、優里優里って・・」
そ~と柚子の頭を寄せ
「でもさ、許しはもらえた」
「ん・・・笹野商事が引っ掛かるんだけど?」
「そうだな?まあ、何かある時は俺が聞いておくから・・・」
「蓮さん、ありがとう」
「クリスマスも日付が変わったけど俺は食い損ねた」
「高橋さんにあげたからどこかでクリスマスディナーもどきしよう」
「食い損ねたのは、柚子なんだけどな」
顔が真っ赤になり
「今日は、蓮さんが好きなだけ柚子を食べていいよ」
早急にホテルを探し捲ったけど
時期が時期見つかるわけないし、長蛇の車列に並ぶほどでもないし
「柚子、わかってたな?」と見たら
規則正しい寝息をたてていた。