彼女がメガネをはずしたら
お昼ご飯をすませ、屋上を出て、教室に戻ろうとしたときだった。
「しゅーーーーーーーんーーーーーーー!!」
学校中に響き渡ったんじゃないかってくらいの、大きな声。
ーダダダダダダダ!!
同時に目の前の階段の下を、何かが勢いよく走り去っていった。
「え。なに今の。イノシシじゃないよね?」
「違うでしょ。同じ学校の生徒だよ。行ってみる?」
何かの騒ぎではないのかと、あたしたちは階段を駆け下りる。
そして女子生徒が走り去って行った方向にヒョイと顔をのぞかせた。
「舜のばかあ!!探したんだからあ!!」
そこであたしはとんでもない光景を目にする。
「げっ!速水舜」