彼女がメガネをはずしたら
「ど、どうしたの舜!?」
速水の脇腹に思いきり拳を叩きこむ。
もちろん、みんなからは見えないように。
「『及川さん』でいいんじゃない?」
そう、口を開いたのは愛音だった。
「そうだよ、かな。こんな昭和女に、『先輩』なんてつけなくていいから」
おい。
お前の脇腹にも拳入れるぞ、茶髪男。
「わかった~、そうする。
・・・・・・納得いかないけど」
こうして、その場はおさまった。
「てか、かな、この後入学式だろ?クラスのほうに行かなくていいのか?」