彼女がメガネをはずしたら
「大丈夫だよ。この男たちをあたしが殺ったってことはどこにも書いてないし」
写真にあたしの姿はどこにも映っていない。
「それにさ~、愛音ちゃん」
親友をちゃん付けなんかしちゃって、いやらしく笑ってみせる。
確かにその記事の事件の首謀者、犯人は驚くべきことにあたしだけど
「スカートは膝下10センチ!こ~んな地味な私が、何十人もの男を倒したなんて誰も思わないよ」
おまけに髪は一つ結びだし、その上厚い瓶底メガネはお約束!
ニヤリと笑ってみせる私に、愛音は心底あきれたようなため息を吐いた。
「よく言うよ。そのだっさいメガネの下に
モンスター隠してるくせにさ」
都合の悪いことは、聞こえないふり!
「二重人格女」
「え~愛音、なんか言った~?」