彼女がメガネをはずしたら
「ちょっと、この格好には海よりも深い事情ってもんがあるんだからね!」
とくにこのメガネがないとあたしは生きていけない!
「はいはい、それより早くクラス表見にいこ」
あたしの言葉には適当に相槌をうち、愛音はスタスタと歩き出した。
「お、なんだ。同じクラスじゃん」
クラス表の前は、思った以上に同じ学校の生徒で混みあっていた。
それでもなんとか自分たちのクラスと名前を確認する。
1年生のときと同様、あたしと愛音は同じクラスだった。
2年C組 及川美代
寿愛音