嫉妬深い狼と同棲生活?!
私が頭にハテナを浮かべていると
それを察したらしい濱崎さんが
はぁぁぁぁぁ…と大きく溜息を吐く。
それにも困って、私はさらに疑問を浮かべた。
「…今日は何かすげー大人っぽくなってるし。」
大人っぽく…
確かに今日はさっちゃんにお願いして
髪型も化粧もやってもらったし
洋服も、濱崎さんに買ってもらった。
それのせいか店員さんに大学生と間違えられたみたいだけど…。
「そんなユカリを野郎しかいないバーに連れてっちゃった俺の気持ち、分かってないでしょ。」
と濱崎さんがまた口を尖らせる。
その拗ねた顔が
酔ってるために出る頬の赤さと
トロンとした目に合っていて
見た目が厳つい濱崎さんがすごく可愛く見えた。
そんな濱崎さんにドキドキしながら
頭を一生懸命働かせて考えていると
濱崎さんがさらに言葉を続ける。
「…ちゃっかりユズキにも狙われてたしさ、」
-----ユズキ
というのは多分最初に対応してくれた
濱崎さんの後輩と言われる店員さんのことだろう。
狙われてるって…別にそんなことないと思うんだけど…。
「コウキとも仲良くなっちゃってさ。
…おかげでこんなにお酒飲んじゃうし。」
どうしてくれんだよー、と
甘えた口調で私を見る濱崎さん。
コウキさんとは確かに少し話はしたけど…
だからって何で濱崎さんがたくさんお酒を飲んだことに繋がるの?
とさらに疑問が生まれて
私は濱崎さんにドキドキしながらも
必死に頭で考える。
「……ユカリのばぁか。」
「っ------⁈」
私の考えがまとまる前に
濱崎さんがそう言って突然
そのまま私を抱きしめた。