嫉妬深い狼と同棲生活?!





(……ん、あれ?)





ハッと気がついた時には授業が終わり
ホームルームが始まる前だった。


気づいたらまた寝てたや…なんて思いながら
目をこすって前を見ると




(………やっぱり。)






今日のハタはやっぱりどこか変で。


いつもなら座っているのに
今日に限って座らず
立って廊下へ友達と出て行った。



…変なの。




そう思いながら横を向けば
さっちゃんはまだ寝ていて。

クラスの大半が日本史の眠気のために
休み時間寝てしまっていた。

いつもならハタもこのメンバー。

なのに今日は違うのだ。





「………。」






私は廊下を一瞬見て
前に向き直って帰る支度を進める。

目覚めてもさっちゃんもハタもいないと
暇だなぁなんて思いながら
机に手をついて顎を乗せる。



(…今日はとりあえず言うのやめておこう…。)




ハタも機嫌が悪いし
ちゃんと考えてから報告しよう。




そう思った時なちょうどホームルームが始まり
ハタが教室に入ってくる。


-----パチッ



と音が出そうなくらい
同じタイミングで目が合う。






「…おはよ。よぉ寝てたなぁ。」

「あ…うん、毎回気づいたら寝ちゃってる。」





私がそう言えば
ハタもいつものように、わかるわぁ
と返事を返された。


機嫌はもう治ったのか
普通に話してホームルームを過ごす。




(…でも何か変な感じ。)




今までこんなこと無かったし。

機嫌が悪くても
私とかさっちゃんの前では普通にしてた。



…やっぱりどこか気になるなぁ
と思いながらも

聞くことができず
そのまま別れの挨拶をして
私たちは別々に帰った。




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