嫉妬深い狼と同棲生活?!
「いっ-------?!」
首筋に噛まれた痛みが走って
思わず小さい声をあげる。
圭斗は少ししてから顔を離す。
私は顔を上げた圭斗を見上げた。
(っ…!)
その顔には明らかに-----嫉妬。
自分の中にある言いたいことや
いろんな不安やら怒りやらが混じった気持ちがあるのだろう。
苦しそうなその瞳が揺れていた。
「…俺のこと、本当に好きなの?」
普通なら不安を口に出して言うことなんて簡単に出来ないだろうに。
そんなこの言葉を圭斗は重みを感じさせながら私に放つ。
正直、こんな質問傷つくのは彼だけじゃない。
私だって傷つく。
要するにこの言葉はこの時
私への『不信』を意味しているから。
付き合い出してまだ間もないから
不安になるのも仕方ない。
恋愛に関して私たちのこの半年の信頼関係はほぼ関係ないのだ。
付き合ってみて「やっぱり私達違ったね」なんて言って別れるカップルはざらにいる。
…だから彼が不安になるのも仕方ない、と片付けられれば私の心はかなりタフなのだけど。
そうもいかない私は
感じた心の通りに、目に気持ちが現れる。
少し潤み始めた。
「…好きです。大好きです。」
そう言いながら
しっかりと圭斗の目を見つめ返す。
本当に、大好きです。
信じて。
そんな気持ちを込めて見つめ続ける。
「じゃあ…俺のことだけ考えろよ。」
圭斗の、切ない声。
私を見下ろしながら
苦しそうな気持ちを吐き出す。
これが-----彼の独占欲。