嫉妬深い狼と同棲生活?!







「飛行機で爆睡してたね皆…。」

「そりゃ朝はやすぎたもんね〜。
えっとこれからバスで美ら海…え?!初っ端美ら海水族館?!」




それで大丈夫なの?
なんてブツブツ心配するさっちゃんの横で

寝起きで欠伸をしている私。




そっかぁ…ここ沖縄なんだ…。





東京みたいに空港がいくつか分かれてるわけじゃないみたいだし…
分かりやすくていいなぁ。

ここなら私も迷子になることもきっとない。



と私なりに安全確認をして

皆に遅れないように駆け足で追いかける。







「これからバスで移動しますが
くれぐれもはぐれないように---」







先生の説明を聞いていると
ブー、ブー、と携帯のバイブが鳴る。



(飛行機に乗っていたからマナーモードのままだったや…。)





先生に見つからないように一瞬
チラッと通知を確認すると





" 濱崎圭斗 "




-------ドキッ!






え、え?
何で圭斗からメールが…?



なんて予想外の通知に
ドキドキしながら、携帯をしまう。




もう着いたと思って確認のメール?かな…?

それとも何か用事…?

いやもしかして忘れ物があったのに気づいて…?





なんて内容を予想しながら
先生の話を聞き流し

そのままバスへ移動する。






「…ねぇねぇ、携帯見てたけど
もしかして濱崎さんから?」

「え!さっちゃん見てたの?!」

「そりゃ後ろにいるんだから
嫌でも行動くらい目に入るよ〜。」





それで?どうなの?


とニヤニヤしながら聞いてくるので
耳打ちでそうだよ、と言えば

もう愛されてるじゃーん!と
軽くど突かれ飛ばされる。





(確かにどんな内容であっても嬉しいです…。)





と、嬉しい気持ちを素直に噛み締めながら
さっちゃんとバスに乗り込む。






「………。」







そんな私たちの様子を
黙って見ていたハタに気づかず---。







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